「語りかけてくる写真」は、誰もが撮れるもんじゃない。
僕は割とインタビューやドキュメントの仕事が多いのですが、取材の時はカメラマンとタッグを組んで出かけます。
人物の表情をとらえるのがとびきりウマいカメラマンさんがいて、最近ではずっとその方と組んでいます。
若くて、機動力があって、かなり天然(笑)。でも、写真はピカイチなんだよなー。
対象の豊かな表情をありありと写した写真があるから、文章が生きる。
対象の人となりをきちんと撮れるかどうかが、プロとアマチュアカメラマンの境界線のような気がします。
そしてプロの中でも、瞬間的ににじみ出る表情をうまく捉えられる人はそんなにいないかもしれません。
で。
取材に行くと、ついカメラマンに甘えてしまい、いろいろとリクエストを出してしまうのが悪いクセで。
「あの風に揺れる葉っぱをアップにして、後ろぼかしてイメージ的に海をバーッと」
とか
「ここをドーンと中心に置いて、イメージ的にバックを緑でボーンと」
とか。
まるで長嶋茂雄ばりに、ムチャぶり。
ここだけは、ドSです(笑)。
さぞかしカメラマンさんは大変だと思います。
でも、毎回決まって、仕上がりはサイコーなんだよなぁ。
どんだけツンデレー!(笑)
僕は写真が好きなので、きっと自分で撮りたいんだと思います。
でも、一眼レフを使いこなせる気が全然しない。
いい写真を撮れる人は、心の底からうらやましいです。
そこで、連載執筆者紹介!
今回ご紹介する方は、本当に素晴らしい写真を撮っていらっしゃる方だったりします。
連載執筆者紹介03・三浦半島×西海岸
■タイトル→西海岸便り
■執筆者ペンネーム→ちゅらうみ さん
I wish upon a starというサイトを運営されている方です。
もう、ここの写真がとってもいいんですよね。
風景をキレイに撮る方は多いですが、自然がもつ表情をきちんと捉えられれば、もっと写真に深みが出る。
ちゅらうみさんは、それをサラッと実現してしまっている方だと思います。
つまり、僕が思うに、写真が優しい。
自然を目の前にした、撮影者の気持ちも表れているような気がするのです。
ちゅらうみさんの写真には、時々、人物が登場します。
人をうまく捉えるというのは、なかなかできないことだなぁと思います。
まるで写真の中の人の心情がにじみ出ているかのような作品。
それが、ちゅらうみさんの真骨頂だと思うのです。
■プロフィール
出身は北海道で、三浦半島の風光明媚な風景に胸を打たれて首都圏より三浦半島に移住。
主な行動範囲は三浦半島西海岸と湘南界隈。海を眺め潮風を感じながら過ごす時間が何よりの贅沢。好きなものは海・空・雲・夕焼け・写真・本・coffee・・・。
三浦半島の自然を本当に愛していらっしゃるからこそ、ああいう温かくて優しい写真が撮れるんでしょうね。
■執筆者一言コメント
西海岸沿いで出会った夕景や風景をメインにシンプルに綴ります。
キーワードは光・風・汐・Time stop
Time stopって、カッコイイなぁ。
ちゅらうみさんの写真はもちろん静止画ですが、何だか写っている自然や人や動物が何かを語りかけているような気がするんですよね。
しかも今回は、あえて“西海岸”を中心にお願いしました。
三浦半島の西海岸は、本当にさまざまな表情を持つ場所ばかりです。
しかし、見ようによっては「逗子と葉山の海」「岩場と海」「夕陽」なんて、3つくらいのカテゴリーにイメージが分けられてしまうかもしれません。
ところが、それぞれの場所には実に繊細な表情があって、四季によっても時間によっても違う。
それを捉えるのが、ちゅらうみさんの写真。
この連載を通じて、多くの人に西海岸の表情の豊かさを知っていただければと思っています。
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しかししかし。
ちゅらうみさんには、無理言ってもう一つ、重要な写真をお願いしました。
それが、三浦貴樹くんとのコラボ。
小説のイメージ写真をお願いしました。
彼の描く物語の世界観と、ちゅらうみさんの写真が、バッチリ合うような気がしています。
プロットはほぼ決まったのですが、思いの外、重めの内容。
それだけに、人物の心のうちというのを、写真で何とか表現できないかと思いました。
その点、ちゅらうみさんの写真には、本当に気持ちが入っている。
例えば主人公が海を見ながら考え事をしているとか、「バカヤロー」と叫んでいたりとか(笑)。
そういう場面があっても、ちゅらうみさんなら、自然の表情と光を駆使して、鮮やかに表現してくださると思うのです。
いやいや、三浦貴樹くんは実に幸せ者ですね。
が、
ぜんぜん原稿が上がってきませんー(笑)。
本当は、事前にちゅらうみさんに読んでいただいてから写真をご提供いただくことにしたいのですが、それがギリギリになりそう。
なんか、今週は予備校の夏季講習に行くようです。
「勉強なんてしてないで早く書け!」などとはまさか言えず・・・。まぁ当然です。
もう、予備校終わったら、ホント頼むよ。
今までにない三浦半島の表現が、始まるんだから!